砂糖の調理性
温度って何だ?
温度には、代表するセ氏と絶対温度の2種類の表示がある。
*物理や化学では、物質を構成する分子や原子の熱運動やエネルギーを考えることから『絶対温度』の考え方を使用する場合が多い。調理理論においても、食品の構造を説明し化学的反応を利用して調理原理を説明する際「温度」の概念は、手や唇に触れて感じ取る「セ氏」と「絶対温度」の両方を使う。
セルシウス温度
1気圧のもとで氷が解ける温度を0℃、水が沸騰する温度を100℃とする
*俗に セ氏℃(セッシ)と言われるもの → 通常使用する体感温度などはこちら
絶対温度
理論的に分子の熱運動がほとんどなくなる温度を0Kとする温度
熱運動がほとんどなくなるとは??
固体や気体の中の原子や分子は絶えず熱運動をしています。この熱運動の速さ(激しさ)が発熱(つまりエネルギーの発生)という事になる。
- 固体の場合は、分子や原子は一定の配列に並び振動している。
- 液体の場合は、分子や原子はある程度位置を変えて、動き回っている。
- 気体の場合は、分子や原子は空間を自由に飛び回っている。
熱運動がほとんどなくなる と言うのはこの分子や原子の動きが止まることを意味する。
水を例にとって説明すると、固体の水は氷 液体の水は水 気体の水は水蒸気(さらには蒸発) いう事になる。
気体の熱膨張は「絶対温度」に比例する
気体の熱膨張は「絶対温度」に比例する。
絶対温度とは-273℃をゼロとしたときの温度の事をさす。
例えばセ氏(摂氏)20℃は、絶対温度で293℃(273+20)。セ氏(摂氏)180℃は、絶対温度で435℃(273+180)になる。
従って気体を20℃から180℃に上昇させた時の体積の変化は435÷293=約1.55倍という事になる。
*この性質を利用して食材の中に含まれる気泡(気体)はオーブンなどで熱すと膨張してフンワリするのである。
温度の概念は料理において非常に重要な位置を占めている。
しっかりと理解していれば、材料を加熱するとき、どんな性質の材料をどんな目的でどんな状態に仕上げればいいかを考えそのうえで必要な温度環境を作り出せば素材の持ち味を生かした料理を作ることができる。
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