砂糖の溶解性
砂糖は非常に溶けやすい性質があります。
*20℃の水100ccに約2倍の200gの砂糖が溶けます。
*100℃の沸騰水では100ccに対し約5倍の500gの砂糖が溶けます。
簡単に解釈するならば、常温の水では2倍量、沸騰水では5倍量の砂糖が溶けることになります。
砂糖の溶解性は温度にも大きな影響を受けます。
でん粉の老化抑制効果
このことがよく理解できる例として「求肥」は水で練った白玉粉に約2倍量の砂糖を加えているため時間がたっても非常に柔らかい状態が保ているのです。
「大福」などの餅米類は砂糖を加えることで同じようにでん粉の老化(固くならない)を抑えています。
*でん粉の老化は0~5℃付近で起こりやすくご飯や米粉(上新粉)の団子類などは固く粘りの無い状態になる。
砂糖は水を強く引き付ける性質があるので、少量の水に溶け込むことができる。
糊化したでん粉は水に囲まれた状態にある。砂糖は糊化でん粉の水分の保持に効果があるため老化が抑制される。
例)
求肥に白玉粉の約2倍量の砂糖が含まれているので時間が経過しても固くならない。
おはぎを作る際にもち米に若干の砂糖を加えるのは甘味を付ける目的より米の水分を逃がさず老化を防止する効果を期待している。
卵白の泡の安定
また、この際砂糖の保水性も加わり艶のある泡ができる。
この現象は、卵白の重量に対する砂糖の添加量が多くなるほど高くなる。
*泡立て初期から砂糖を加えると粘性が高まり起泡性が抑制されてしまうため、通常は適度に泡立ててから砂糖を加える。
(仕上がりの艶感、きめの細かさが良い)
卵白に砂糖を加えると粘度を上昇させタンパク質の変性を抑制し、泡立ちにくくするが泡のあんていせいが向上する。
また砂糖の保水性も加わり艶のある泡ができる。
*卵白重量に対する砂糖の添加量が多くなるほど高まる。泡立て初期から砂糖を加えると粘性が高くなり起泡性が悪くなるため、適度に泡立ててから砂糖を加えて撹拌する方が良い。
タンパク質の凝固抑制
このことがよく理解できる例として「求肥」は水で練った白玉粉に約2倍量の砂糖を加えているため時間がたっても非常に柔らかい状態が保ているのです。
「大福」などの餅米類は砂糖を加えることで同じようにでん粉の老化(固くならない)を抑えています。
*でん粉の老化は0~5℃付近で起こりやすくご飯や米粉(上新粉)の団子類などは固く粘りの無い状態になる。
タンパク質が加熱によって凝固する際に砂糖を加えるとタンパク質の凝固温度が高くなるため凝固を抑制する作用がある。
食品の防腐効果を高める
このことがよく理解できる例として「求肥」は水で練った白玉粉に約2倍量の砂糖を加えているため時間がたっても非常に柔らかい状態が保ているのです。
「大福」などの餅米類は砂糖を加えることで同じようにでん粉の老化(固くならない)を抑えています。
*でん粉の老化は0~5℃付近で起こりやすくご飯や米粉(上新粉)の団子類などは固く粘りの無い状態になる。
食品中の砂糖濃度が高いと防腐効果が高まる。
砂糖は親水性が高いため砂糖と結合する水(結合水)が多くなり、その分自由に動ける水(自由水)が少なくなる。その結果としてカビや酵母、細菌などの微生物が利用できる水が少なくなり微生物の繁殖が抑制される。
*砂糖濃度が低いと当然保存性は低下する。